Wednesday, April 18, 2012

Information on Okinawan Performing Arts

沖縄芝居が東京国立劇場で上演される時代になりました。

宮城流会講師のお一人で舞台芸術家(組踊役者、琉球伝統舞踊家、脚本家、演出家と多彩な顔を持つ)の喜数道彦さんが脚本・演出を手がけた沖縄組踊芝居「十六夜朝顔」の作品が東京国立劇場で上演されたとのこと。数年前、里帰りの際、読谷村の親友から電話がかかってきて「明日名護市民会館で芝居があるけど見に行くねえ?」との誘い。読谷から高速道路を突っ走り45分間で名護市民会館に到着。十六夜朝顔のお芝居を鑑賞することができました。

最初のかりー演目、男性登場人物全員による「かぎやで風」の舞は圧巻でした。
次のシーンでは、道彦先生が登場し粗筋の解説をする、その語りは実にわかりやすく効果的。
「分かりやすい組踊り芝居」という狙いがうまく演出されている。さすがですねえ!

うちなー芝居ファンのひとりとしておもわず「ブラボー」と叫んでしまう作品です。


「十六夜朝顔」に関するレビュー(琉球新報の記事)をコピーさせていただきます。


流派を超えて創作舞踊「与那国旅情」を舞う出演者ら=14日、浦添市の国立劇場おきなわ
互いを思いやる(左から)虎千代(川満)、乙樽(新垣)、友利大主(神谷)=14日、浦添市の国立劇場おきなわ
国立劇場おきなわ企画公演の「新作組踊『十六夜朝顔』と創作舞踊」が14、15の両日、浦添市の同劇場で行われた。3月の東京公演に出演した若手が凱旋。創作舞踊は、流派を超えて名作を舞い、「十六夜朝顔」は、安定感や表現の深まりも感じさせた。
第1部は創作舞踊。14日は舞方(小嶺和佳子、高嶺敦子、津波ありさ、仲程めぐみ、永山玲緒奈、宮城愛佳)で幕開け。棒を手に踊り手6人が呼吸を合わせた。ヤカラ(新垣悟、嘉数道彦、川満香多)は力強く勇壮活発な動き。ただ、所作がずれる部分もあったのが惜しまれた。
す玉貫玉(金城奈津子、山川昭子)は、す玉の首飾りに糸を通し、愛しい人を思う恋人同士を息を合わせて表現。茶屋ぬ月(東文子、儀間美明、城間千恵美、眞境名由佳子、松原和美、宮城りつ子)は、琉球王朝の士族を思わせる男女6人が登場。月夜に心を通わせる様子を優雅に舞った。「恋のいさり火」(志田真木)も月夜の雰囲気を演出。愛する人を思う乙女心を1人踊りで表現した。
15日は若衆笠踊(新垣、神谷武史、川満、玉城盛義)、木綿花(金城、小嶺、城間、山川)、馬場(喜納かおり、志田、津波、仲程、永山、松原)、太鼓ばやし(東、儀間、高嶺、眞境名、宮城愛佳、宮城りつ子)、早口説(阿嘉、大湾)などを舞った。
両日とも披露した与那国旅情は、女性舞踊家16人が出演。島の娘たちが首里役人を迎える前半から中盤のにぎやかさと、役人を見送る寂しさの余韻が残る終盤へと物語性を際立たせた。若手舞踊家たちが、流派を超えて創作舞踊を舞い、名作の魅力を幅広く継承する意義を感じた。
第2部「十六夜朝顔」は、友利大主・神谷、乙樽・新垣の夫妻と、息子の虎千代・川満が互いを思いやる様子を好演。耕作当マチャー・大湾、カマド・阿嘉の夫婦による間の者もユーモアたっぷりの掛け合いを披露。赤崎の比屋・玉城も交えた場面も会場の笑いを誘った。間の取り方など、東京公演との変化も見え、楽しめた。
(古堅一樹)




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